PART 1 PART 2


「陥りやすいワナ」

もうひとつライン取りで考えておきたいこととしては、スピードのコントロールの仕
方で同じようなラインであってもバイクの傾きかたが違うということです。よく免許
取り立てのころなどには、ステップが接地するほどバンクさせることに執念を燃やし
たり(私も覚えがあります)、どこどこのコーナーを何キロで回ったということを自
慢したりと、「 うまい=バンクさせられる 」といったことになりがちです。
しかし、ホントにうまい人はほかの人よりバイクは傾けないものです。
そうですよね!同じスピード、同じカーブであればバンク角が浅い人のほうがさらに
余裕があるということです。これは、私たちのスクールの中でもよくあることですが、
スクールの中でコーススラロームという項目があります。(コース内にいろいろな半
径のコーナーをパイロン、白線等で設定し走行するといったもの) 特に男性で始め
て参加した人に多いのですが、目を血走りながら必死になってステップをガリガリ擦
って走行している人の後ろで、我々インストラクターや何度かお越しになったことの
ある女性が、ステップなどなにも擦ることなくスムーズに追従しているといったこと
です。本人はもうこれ以上のバンクができないのでこれ以上のペースで走行できない
ということになります。この先に待っているのは転倒だけです。

「バンク角とスピードの関係」

コーナー中のバイクのバンク角は、そのほとんどがスピードによって決まってしまい
ます。無論、前にお話したフォームによっても影響がありますが些細なものです。
やはり自然の法則にはかないません。また、スピードが遅くなればなるほどバイクは
小さな円を描いて曲がろうとします。ひとつのコーナーで考えてみるとスピードの加
減なくだらだらとフルバンクで走行する人と、しっかりスローインをして、早くに向
きをかえ立ち上がっていく人とでは、トータルで見てみると後者のほうがリスクも少
なく、速かったりもします。バンクに頼った走り方は、特に今の大排気量車両(大型
二輪免許がとりやすくなって増えましたね!)ではアクセルを立ち上がりで開け始め
た時などに簡単にスリップダウンを起こしてしまいます。これもスクールに参加して
いる人でも多いのですが、速く走りたいために、早くからアクセルを開け始めようと
しますね。するとバイクは通常コーナーに対し膨らんでしまうはずです。しかし、膨
らんでしまわないようにさらにバンク角を増やし無理やりラインに乗せていくといっ
た走り方をするのです。これではアクセルの開度に合わせさらにバンク角が増えてし
まうため、あっという間に転倒ということになってしまうのです。立ち上がりの基本
はバイクの傾きを起こしながらアクセルを開けていくということです。自分の走りが
が無駄にバンクに頼っていないか見つめて見ましょう。

「アクシデント・リカバリー」

最後の質問でありましたアクシデントに対するリカバリーの方法についてですが、こ
れはある程度の余裕と瞬間的な判断力が要求されますが、考え方と方法はあると思い
ます。一般的にこの場合のコーナーは、コーナー入り口より出口のほうが半径の小さ
くきつくなるといった複合コーナーだと思います。リカバリーのひとつの考え方は、
この複合コーナーを 「ひとつのコーナーと見るか、二つのコーナーと見るか」です。
「ひとつのコーナー」と見れば途中でのライン変更やスピード調整は難しくなるはず
です。しかし、「二つのコーナーと見れば」 一つのコーナー中であっても組み立て
し直すことができるはずです。場合によっては二つだけでなく、三つ、四つとなるこ
ともあるかもしれません。知っている人も多いと思いますがちょうどマンガであった
「多角形コーナーリング」(マンガのやつはちょっと違うけれど…たしかガードレー
ルを蹴って向きを変える??やったことある人いますか?私も昔はこのマンガを穴が
あくほど読んでいました。現在もそう言うわけではありませんがCB750F FBタイプ
赤を所有しています) を行うわけです。

「リカバリーの実際」

実際の方法は、「二つのコーナー」としてであれば、一つ目のコーナーを曲がってい
って奥のコーナーがさらにきついことが分かった段階で、一度バイクを起こし
(立て)もう一度ブレーキングをしっかり行い(直線走行部分を作る)速度調整がで
きたところでリーンイン(傾けはじめる)させていくということです。ポイントはバ
イクを起こす際にバイクはほぼ直立状態にまでしっかり起こし、ブレーキングに集中
するということです。意外とやっているつもりでコーナーリングとブレーキングがど
っちつかずになってしまうことが多いためです。しかし、最初からこの走行を見込ん
でしまうとその時は対応ができなくなってしまうはずです。こんなことをしなくても
いいように 「スローイン」を行いましょうね!!

最後にまとめて見るとカーブでのライン取りの基本は 「センター・センター・セン
ター」を基本にその中で 「アウト・インアウト」を考えていく。そして、「スロー
インファーストアウト」 (ファーストアウトといってもあくまでスムーズに)を心
がけることが安全に快適に走行する秘訣ではないでしょうか。


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Last Updated - 99/08/02